BEAGLE HOUSE INTERACTIVE DOG HOUSE

by MVRDV for BEAGLE

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近年、犬の多くは屋内に住まい、彼らの暮らしは、飼い主家族のライフスタイルとしっかりつながっている。我々人間は、一つ屋根の下で、犬と円満な暮らしを営んでいる。犬のための建築物など在りはしない:犬は、人間が自分たちの好みで選んだ建築物の中で暮らしているのだ。そこで、我々は、犬のための建築という課題を犬の専用空間の創出に決めた。そして、いわゆる古典的な犬小屋を今様にデザインしたりして極めて伝統的なやり方で取り組みを進めていった。世界で一番有名なビーグル犬のスヌーピーでさえ、他とあまり変わり映えのしない犬小屋に住んでいたのである。犬の家という簡素で象徴的かつ典型的な形---人が住まうシェルターの原型でもある---は、一つのメッセージの発信のために、はっきりと分かるような変化を加えないことが必要だった。そして、ほんの少し控えめに形を変えることで、その家は、隠れ場所となり、双方向性のあるおもちゃとなり、優雅で、遊び心のあるものに変容していったのだった。ビーグル犬は、利口で、子供たちとも上手に遊ぶことのできる性格の良い犬として知られている。そのため、私たちは、ビーグル犬の意欲をそそり、遊び心をくすぐるような環境を作ることに腐心した。曲線形は、その家の中に入ってみようと思わせ、遊び戯れることのできる心地の良い静かなスペースを生み出す。犬が出たり入ったりする度に、その家は、微妙なモーションで応えてくる。丸みを帯びた底面は、摩擦をあまり生じさせることなしに地面と接触する。家に取り付けられたヒモのおかげで、犬も飼い主も移動がし易いし、飼い主は家の断面がくさび形なので持ち運びし易い。弓なりの曲線は、人間の目線に届くので双方向の交流を一層可能にする。頑丈で活発なビーグル犬は、シンプルで、強度があり、遊び心にあふれたオブジェを我々に着想させてくれた。
ARCHITECT :

MVRDV

1993年、ヴィニー・マース、ヤコブ・ファン・ライス、ナタリー・デ・フリイスにより、オランダのロッテルダムで設立される。建築ディレクターとして中心的役割を担う三人の緊密な共同作業を通して、建築、都市計画、景観デザインなどの分野におけるデザインや研究を行っている。

EXPO 2000 NL Pavilion (2000) │ GYRE(2007) │ Mirador(2005)

SIZE W600 x D1033 x H648
WEIGHT APPROX. 5KG
DIFFICULTY NORMAL
FAB. TIME 2 DAYS